「修学」とは学問を修め習うこと。文字通り小学校の修学旅行はただの観光旅行ではなく、教室では学べない様々なことを学ぶことを目的としています。
とはいえ小学校を通しての一大イベントであり、多くの生徒が楽しみにしている行事であることは間違いありません。ここでは修学旅行についてのいろいろな疑問についてお答えします。
修学旅行は何泊するのが一般的なのでしょうか?
小学校では2泊が最も多いようです。私立や一部の学校では3泊という豪華なところもあるようですが、大体は2泊でしょう。
しかし修学旅行の時期に不運にも震災ややむを得ない事情により急な変更があった場合などは1泊になってしまうケースもあります。 実際著者が小学生のころ伊豆諸島沖で地震が多発したため行く先が変更になったばかりか2泊だったところが1泊になってしまいました。
修学旅行はいつ頃行くのでしょうか?
修学旅行は学校によって時期は大きく異なるようですが、秋頃行く学校が多く、春や夏に行く学校もありますが、冬に行く学校が比較的少ないようです。
実際に修学旅行に人気があるのは、歴史が学べる神社仏閣が多いことから紅葉が楽しめる秋が選択肢に入りやすいのでしょう。過ごしやすさなどを考えると冬が選ばれにくいのも納得できます。
修学旅行の行き先で最も人気のある都道府県は、清水寺を始め日本の古都京都府、次が大仏を始め由緒ある仏閣が多くある奈良県、そして首都東京都の順となっています。
上位は周辺の都道府県に限らず全国の学校から修学旅行にやってくる人気の場所です。とはいえ多くの学校は、東京の学校であれば、それほど遠出をせず、周辺の都道府県を目的地としている傾向があるようです。
修学旅行のお小遣いは3,000円~5,000円が一般的です。
公立でも多いところでは1万円という学校もあるようです。小学生にしてはちょっと多すぎる気がしますね。
お小遣いの差は、その使い道によっても異なるようです。お土産の購入のみを目的としている場合と、自由行動の時間に昼食が含まれていたり、行き先がテーマパークの場合は少し多めに設定されていたりするようです。
修学旅行の費用は日程や行き先、生徒数によっても異なります。
1泊だと10,000円~25,000円、高いところだと35,000円なんてところもあるようです。
2泊だと20,000円~40,000円程度。
毎月数百円から1,000円程度を5年生まで集金して賄うという学校一般的のようです。一括で払う学校もありますが、一括だと払えないという家庭もあるため分割で少しずつ集金してもらえる方が親切ですよね。
最後に小学校の修学旅行における歴史を簡単に紹介します。
修学旅行は近代の学校が設立された明治時代からありました。戦時中は修学旅行が行われませんでしたが、戦後再開され本格的に小学校の修学旅行が許可されるようになったのは昭和に入ってからになります。 当時の高等小学校(現在の小学校5,6年生)に宿泊を伴う旅行が行われるようになりました。
修学旅行はもともと東京師範学校で軍隊行動を伴う旅行、つまり「行軍」の訓練を目的として行われたものが原型であると考えられています。 また修学旅行という名称は1887(明治20)年3月東京師範学校が定めた軍行旅行について定めた規定に「修学旅行」の名があったことからとされています。
明治の終り頃になると修学旅行は「学問研究」の目的が強くなり、さらには交通機関を使用するようになったため、軍行から物見遊山へと移っていった。
前述の通り修学旅行の当初の目的は軍行旅行であったため、当時の文部省規定では60日以内という規定がありました。 何日の旅行が一般的だったのかは定かではありませんが、最初の修学旅行とされる東京尋常小学校の旅行は東京から千葉県の銚子までを歩いて行われたことを考えると、現在のような2泊程度の日程では難しいことが分かります。