昭和26年、3年生の時の担任は窪山先生だった。その先生は、雪が降っても、他の組がやっていた雪合戦をやらせてもらえなかった。雪玉が顔にあたって、けがをしたことがあり危険だからということだった。その代り、授業が終わる1時間前には、机を後ろに運び、教室にチョークで土俵を描き、片足相撲をさせてくれた。これは片足を上にあげ、その足を手で持ち、残った片足と片手で相手と押し合いをして相手を土俵の外に押し出した方が勝ちという競技であった。背の小さい人から順番に出て対戦した。もちろん男女別々に行った。これで体が結構暖かくなった。その時以来、冬の寒い季節の3年生が終わるまでたびたびこの相撲をさせてくれた。こんなことを今の時代にしたら、きっと他の先生からも父兄からも授業を犠牲にしてなんだと非難されることでしょう。今思い出すと、よい先生だったし、こんなことでクラスもまとまったし、よい時代だったと思う。
(2016/11/05 09:14:26:今は昔)