修学旅行とか遠足のてーまが有れば良いけど無いのでここに修学旅行の時の話を。クラスにT君という知的障がいの子がいて、あまり会話は出来なかったけれど、それなりにクラスになじんでいた。特に音楽に乗りやすく、指揮者のようにタクトを振るしぐさをよくしていた。修学旅行の時は母親なのか、もしかして祖母なのかしれないけどおばさんが付き添いで同行していた。旅館で余興タイムになり何人かが出し物をし、間が開いたころ、誰かが次はAちゃん(T君の名前で、通常みんなからそう呼ばれていた)の番や、という声がかかった。するとみんながそれに同調し、担任の先生も同じことを言いだした。するといきなりおばさんが出てきて代わりにマジックをしますといい、箸袋の両端を先生と生徒に持たせ、それを箸で切ると言い何度か切る真似をしたのち、「これは切れません。切っても切れない師弟の間柄」という説明をしました。小学生とはいえ高学年だから当然意味は分かるけど、それほど面白い話でもない。また誰かが、今度はAちゃんと言うと、担任はたまらずもういいからと止め、おばさんにお詫びを言っていました。クラスではよくある光景だったけど保護者から見れば居たたまれないことだったんですね。何十年か経ってT君の家だった小学校すぐ近くのお店はなくなり、当時でも珍しかった畑も消えていました。
(2018/12/08 18:00:57:A)