あれは昭和58年の夏です。七つ上の姉から「放送室には地下室が有る」という話を聞きました。終戦直後に建てられたと思われる古めかしい校舎は解体が決まっていました。数人で調べたところ青い絨毯の下にそれらしいものを発見しました。放課後絨毯を切り、数本の板で封印された地下室の入口をこじ開けました。地下室は砂で埋められていましたが、そこには錆びた高さ30センチ、直径15センチ程の缶の中に二つか三つの薬品が入っていました。噂では当校は戦時中病院壕だったと聞いていましたから、その遺品ではなかったかと思います。もちろん、その後教師や親にこってりしぼられました…。少し「スタンド・バイ・ミー」みたいな思い出です。
(2016/06/22 21:58:57:我如古に住んでました)