高校1年生、初めて花輪線の機関車が引く列車に乗り大舘駅で花岡線のジーゼル列車に乗り換えやっと、たどり着いた学校。クラスに入ると授業開始前にドカドカと先輩(2年生)がクラスになだれ込み「お前ら、返事が足りないんだよ。」とまず焼き入れ、皆は「シーン」ただただ下を向いているだけ、やがて朝礼の時1年生はいち早く「体育館」に集合。そこで先輩から、校歌を教示されるが半端な歌い方ではなかった、後ろに反り返り体育館の天井を見ながら大声で歌う。1週間は続いたかな・・・今思えばシゴキでなく早く花岡工業高校(大舘工業高校の前進)の男たれの先輩たちのはっぱだったかもしれない。体育館は「妙に天井がたかかった。」檀上には「番長高谷氏」が学ランに首から茶色のぶっとい組紐をぶら下げ、「俺は男だ。」を誇示していた。体育館は「男」を気づかせる場所だった。そして板敷の廊下を「番長」が足駄(下駄)を履いてお伴を引き連れながら体育館に入ってくる青春の時代であった。男臭さのプンプンする「花校」が懐かしい。今の時代のような陰湿なイジメや派手さのない筋の通った学校で勉強出来た青春だった。先生もみんな筋が通っていた。白は白・黒は黒・・・灰色はない。強烈な個性の集まり「花校」のような学校が復活すればいいな。と思う昨今だ。
(2018/11/11 16:21:35:渡部 権一)